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ナシ赤星病の進行状態を並べてみた [実験]

かりんにおける赤星病進行状況 sml.jpg

葉の様子を見ると気温が低かった前半では進行が遅く、後半急速に進行が進む様子が確認できます

下の写真はかそう全体の画像です。中心の罹病葉以外の葉で徐々に病斑が進む様子が確認できます

私は梨農家ですので、梨で確認したいのですが、薬剤散布をしてしまう為正確な状況を見ることができません。近くの植物園の樹を観察させてもらいました。

かりんを選んだ理由は、梨よりも展葉が早いためです。罹病する対象がなければ、胞子がとんでいても罹病しにくいですよね。バラ科で梨にちかい植物ということでかりんを選びました


農家の防除タイミングの参考にしていただければ幸いです

気温や降雨との関係を見たい方は、気象庁の統計データ 東京都府中 を参照していただけると、ほぼ稲城市と同様の計測値が把握できます

1.JPG


ヒレルクチブトゾウムシ 梨にいたずらするのか不明ですが・・・ [生息するものたち]

IMG_1043.JPGもしろいゾウムシらしき虫に会いました

川崎市多摩区の農業支援センター内のサクラの樹上でみつけました


 早速、私の昆虫顧問のK氏に確認してみると、ヒレルクチブトゾウムシらしいということになりました。


 以前ゾウムシも梨にイタズラをするムシだと耳にしており、もしかすると、そのような虫かと思い写真を撮りました


 関東の梨園ではゾウムシの被害を聞いたことはないのですが、関西では比較的ポピュラーな病害虫のようです





 2015年5月の因伯の果樹 ではゾウムシに食害された、梨の新梢の写真が掲載IMG_1570.jpgされていました。

 梨生産者の方ご覧になったころありますよね。カメムシの吸汁痕と診断されています。しかし、カメムシがスギ球果を食べつくし、果樹園に飛来するには時期的に早すぎる気がします


同誌では、カシルリチョッキリというゾウムシの一種による被害と診断しています。


体長は2~3ミリと非常に小さい虫ですので、今後よく観察をして犯人を捜してみたいと思っています


とはいえ捜査は来年の5月です







【因伯の果樹 2015.5 より加工】




スズキクサガゲロウは我らの味方 [生息するものたち]

川崎市 多摩区 農業支援センターにて見かけた、スズキクサカゲロウの幼虫。

IMG_1044.jpgサクラの樹の葉上で見かけました。質感はプリプリしていてお尻を左右に振りながら、可愛らしく動いていました。梨畑の中でも、カゲロウの幼虫は見かけます。それらは背中に埃みたいなごみを、ミノムシのように積んで動いたり、体毛がボーボーだったりするので、こちらは他の昆虫の幼虫かと思いましたが、同じ仲間のようです。

アブラムシなどを食べて生活している昆虫のようです。


写真では牙が見えませんが、ほかの画像を検索すると立派な牙をもっていうようです。背中とお尻の白い模様が大変特徴的です。

梨畑やブドウ畑で再会できるのを楽しみにしています












王秋のコルクスポット低減技術について [ニュース]

2017-04-01.jpg

 鳥取県園芸試験場果樹研究室の 井戸亮史主任研究員は梨品種 王秋の果肉障害であるコルクスポット(果肉に1~2リ程度のコルク状に変質した部分が入ってしまうこと)の低減技術として次のように公表しました。

 これまでは土壌深耕により膨軟化し、根を切り、細根発生を促進することが重要としていましたが、それに加えて

1. 粗摘果を満開後20日程度で実施し、細胞分裂を促進すること(鳥取県)

2. 着果量を多くして中玉にて生産するするように心掛ける(鳥取県)

3. 暑さ対策を行う(鳥取県)

・樹上散水をする

・機能性果実袋を利用する(岡山県が開発した赤外線反射率を高めた酸化チタン塗布の袋が、モモの果肉障害で既に効果を上げている。県では本年試験を予定している)

岡山県農業試験場の研究(http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/444292_2985471_misc.pdf) 

4.  梅雨時期の乾燥対策を行う(農研機構)

6月~7月は梅雨時期にあたるが、気温上昇に伴い、乾燥することがある。雨水に頼らず、定期的な潅水を行う 

 5. エスレル散布で収穫期を早める(農研機構)

エスレル100ppm液を満開100日後に散布することにより、熟期が最大6日早くなり、障害発生がすくなくなった。但し肥培管理が適正に行われていないと、品質低下につながるので注意する

以上の報告は農研機構果樹茶業研究部門を中核機関として埼玉県、熊本県、鳥取県がチームとなり、平成26年から30年にかけて研究されている内容を含んでいます

因伯の果樹 2017.3月号より抜粋

最後のエスレル散布については、品種により向き不向きがあると思いますが、それ以外の注意点は、全ての品種に対して共通なのでは無いかと思ってしまいます。新高については近年の猛暑で日焼けの被害が多くなっています。樹園地の気温を下げる努力、乾燥防止、機能性果実袋など今年は特に注意して栽培してみます。 


簡単に積算温度を計算するソフト(発生予察の第一歩) [豆知識]

我々農業者にとって積算温度とは、開花期を予想したり、生理的な障害の原因を見つけたり、害を及ぼす虫たちの発生サイクルを目安したり大変大切な要素です。

先日、天気予報を見ていますと、東京のソメイヨシノの開花期は日毎の最高温度を2月から積算して600℃に達したころになる と言っていました。実際にそのころになると咲いていました。

この積算温度を計算するのは、気象庁の統計(過去の気象データ・ダウンロード) からデータを引っ張ればできるのですが、農業に携わる先輩の開発したソフトを利用すると簡単にできたり、更に高度な分析ができますのでご紹介したいと思います

1.有効積算温度による害虫の発生予察

注:下図は発育下限温度11.1度に設定した計算結果です。この温度を差し引いた温度を積算しています 

井脇さんのソフト.gif

このソフトはムシの発生予察を行うときに利用できるように特化しています。

ムシが発生する発育下限温度と世代日度数(この値に達すると次世代の発生が始まる数)を設定すると現時点までの積算を計算してくれ、さらに一週間後の到達点まで予想してくれるというものです。

データはエクセルにて加工できますので、柔軟性が高く、大変便利なソフトです。

気温データは気象庁などからダウンロードし、日付、最低温度、最高温度のデータに調整してからソフトに貼り付けます。この点さえできれば、後はすべて自動で処理してくれます。

 是非、このようなソフトを使い、農薬散布の効率化や生態系にやさしい栽培ができるように、情報交換ができたら素敵だと思います。

 「有効積算温度による害虫の発生予察」を開発された井脇様には、農業者の技術向上のために掲載をご快諾いただきましたこと心より感謝いたします


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東京で梨とぶどうを栽培しています。
農業という職業の中で出会うムシたちにも光をあてたいです
農家にまつわること全般もね 

納得できるまで試して、お知らせします